「今日の学校のきゅうしょくはスペシャルカレーでした。にんじんゼリーも食べました。スペシャルカレーは3ばい食べました。とてもぜんぶおいしかったです。」
私が小学1年生の頃に書いていた日記が押し入れの奥から出てきた。そうだ、この頃の私はほぼ毎日、その日の給食について日記を書いていたんだった。
小学校の授業の一環として毎日書かされていた日記。私はいつも給食のことばっかり書き続けていたものだから、学校の先生には給食日記と呼ばれていたことを思い出す。
「彼の日記を読むとお腹が空いてきます」とクラスメイト全員の前で言われたときは少し恥ずかしかったが、同時に私の日記が認められたような気がして嬉しかった。
それから私は2年生の終わりまでずっと日記を書き続けたのだが、3年生になり担任が変わると、私は日記を書かなくなった。誰かに書けと言われても、書かなかった。
そして、気がつけば私は国語嫌い活字嫌いになっていった。